こんにちは。
ほぐリッチのいさ先生です。
今日は、腰やお尻の施術でとても効果の高い技術、
「ゆらし猱捏(じゅうねつ)」 について紹介します。
強く押していないのに、
「なんでこんなに深部まで緩むの?」
「力を使ってないのに気持ちいい!」
と、患者さんから驚かれることの多い手技です。
実際にこの技術は、施術者の負担を減らしながら結果を出しやすいため、
プロのセラピストにも非常に人気があります。
では、なぜ“ゆらし+猱捏”で身体がここまで緩むのでしょうか?
その理由をわかりやすく解説していきます。
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■ 猱捏(じゅうねつ)とは?
猱捏(じゅうねつ)は、
筋肉や筋膜を「つまむ・ずらす・ねじる」ように扱う手技で、
深部の組織に非常に効率よくアプローチできる伝統的な技術です。
特に腰・臀部などの大きい筋群と相性が良く、
・大殿筋
・中殿筋
・梨状筋
・腰方形筋
などのコリに効果的です。
ここに “ゆらし” が加わることで、
強い圧を使わずに深層まで刺激が伝わるようになります。
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■ なぜ“ゆらし+猱捏”で筋肉がほぐれるのか?
① 防御反射が消え、自然に脱力するから
強く押されると、身体は守ろうとして反射的に硬くなります。
これを 防御反射(ガード) といいます。
しかし、揺らし刺激にはこの反射を抑える働きがあります。
ゆらすと筋肉は
「緊張 → 弛緩」 のリズムを自然に繰り返すため、
身体が勝手に力を抜いてくれるのです。
この状態で猱捏を行うと、
深い組織までスッと指が入るように感じられます。
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② 揺れの“慣性”が深層筋・筋膜に作用する
揺らした時の“戻る力(リバウンド)”や“慣性力”は、
強い圧よりも深部の滑りに作用しやすい特徴があります。
筋膜は何層にも重なり合い、滑ることで動きが出ますが、
この滑りが悪くなるとコリや痛みの原因になります。
ゆらし猱捏では、
揺れによって生まれる細かなズレが、
筋膜同士の滑りを改善し、
短時間で深層の緊張をゆるめてくれます。
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③ 副交感神経が優位になり、筋肉が緩むモードに入る
揺れの刺激は、脳が安心しやすいリズム。
赤ちゃんを揺らすと眠りやすくなるのと同じです。
この状態では、副交感神経が優位になり、
・呼吸が深くなる
・筋緊張が低下する
・痛みの閾値が上がる
といった変化が起こり、
身体が「緩みやすいモード」に入ります。
その結果、猱捏の刺激がより深く優しく届きます。
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④ 過剰な圧を使わないから、揉み返しが少ない
ゆらし猱捏は、施術者が押し込む圧ではなく、
身体が“戻る力”を利用して行います。
そのため、
・過剰な負担がかからない
・筋線維を傷つけにくい
・揉み返しが出にくい
というメリットがあります。
患者さんにも施術者にも優しい手技です。
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■ 腰・臀部との相性が抜群な理由
腰やお尻の筋肉は、体の中心にありボリュームが大きいため、
揺れの力が全体に伝わりやすい特徴があります。
そのため、
✔ 深層筋がゆるみやすい
✔ 反動を使う猱捏が効果的
✔ 椎間関節まわりの動きも改善しやすい
と、特に高い効果が期待できます。
腰痛で悩む方、座りっぱなしの方には特におすすめの技術です。
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■ まとめ
“ゆらし猱捏(じゅうねつ)”が強圧なしで深部までほぐれる理由は…
1. 揺れが防御反射を抑えて脱力する
2. 慣性の力が深層筋・筋膜まで届く
3. 副交感神経が優位になり緩みやすい状態になる
4. 過剰な圧を使わないため安全で揉み返しが少ない
つまり、
身体の自然な反応を利用する、効率的で気持ちいい施術法
ということです。
腰や臀部の緊張が強い方、強圧が苦手な方にも最適な技術です。
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