背中のコリを効果的にゆるめる“プロの手技”まとめ

2025年11月20日 14:48

こんにちは。ほぐリッチです。
今回は、セラピスト・整体師・ボディワーカーの方に向けて、背中(背部)の筋肉を安全かつ効果的にほぐすためのポイントをまとめました。

背中の筋肉は、姿勢・呼吸・自律神経に深く関係します。
特に 脊柱起立筋・多裂筋・広背筋・肩甲骨まわりの筋群 は、デスクワークやストレス、姿勢不良によって過緊張になりやすく、慢性的な背部痛や肩こりの原因になりやすい部位です。

手技の種類をしっかり理解し、適切に使い分けることで、クライアントにとって“効く施術”へとつながります。



■ 背中をほぐす前に知っておくべきこと

● 1. 最初は「観察」と「触診」が大事

筋肉の張り具合、左右差、皮膚の動き、呼吸の深さを確認することで、
「深い圧が必要なのか」「筋膜の引きつれが強いのか」などが分かります。

● 2. いきなり深く押さない

背中は層が深い部分もありますが、急に強く押すと筋緊張が反射的に強まります。
まずは表層をほぐし、徐々に深層へ。

● 3. 呼吸に合わせる

背部は呼吸と連動するため、圧は“吐くタイミング”で入れると筋肉がゆるみます。



■ 背中をほぐす主要な手技と使い分け

● 軽擦法(エフルラージュ)

施術の導入に最適。表層をなでるように流し、筋の方向を確認しながら緊張をやわらげます。
とくに脊柱起立筋の走行をつかむために有効。



● 強擦法(フリクション)

筋膜の滑走不全や深部のコリに効果的。
多裂筋の硬結や、肋骨と脊柱の間の張りにアプローチできます。



● 圧迫法(プレス)

脊柱起立筋の広い範囲を安全にゆるめる基本技。
呼吸リズムに合わせることで深部まで圧が浸透します。



● 揉捏法(ニーディング)

筋肉を“持ち上げながらほぐす”立体的な手技。
広背筋や背面の大きな筋にとても相性が良いです。



● 手根圧迫/手根揉捏

手のひらの広い面を使うため、痛みを与えにくく、初心者にも扱いやすい技術。
背面の広い範囲にじんわり深い圧を入れることができます。



● 前腕ローリング法

前腕全体の面で圧をかけることで、広背筋や肩甲骨下部の硬さにしっかりアプローチできます。
体重をかけやすいため、施術者の負担も少ないのがメリット。



● 肘圧(エルボー)

多裂筋など深層筋に確実に届く技術。
角度・スピード・圧の方向を正しく使えば、深いコリを効率的にゆるめられます。



● 筋膜リリース(ファシアリリース)

筋膜の滑走不全を改善し、背中の“張り感”を根本から軽減。
肩甲骨が動きやすくなり、姿勢改善にもつながります。



● 関節モビライゼーション(P-A運動)

胸椎・腰椎の可動域を高める関節アプローチ。
背中の筋肉が緩むだけでなく、呼吸がしやすくなる効果も期待できます。



■ 背中ほぐしで意識したいポイント
1. 深部に入れる前に表層をゆるめる
2. 筋肉の走行と付着部をイメージしながら圧を入れる
3. 強さではなく“角度・方向・体重移動”で圧をコントロール
4. 左右差を見ながら、施術を微調整
5. 筋肉だけでなく関節の動きも見る

この5つを押さえるだけで、施術が一段階レベルアップします。



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